■化け物に囚われた二人は、彼女たちに相応しい世界を次々と見せられる。そこは二人にとっての現実が崩壊し、おぞましい欲望に満ちた世界であった。知人友人は欲望を剥き出しにして二人に襲いかかり、人の心をなくして次々と化け物となっていく。襲ってくるのは人間だけではない。教室の壁や床、椅子や机までもが肉腫の化け物と化す。化け物の体内に閉じ込められ、餌として消化されながら、無理矢理感じさせられる。新種の化け物として動物園に閉じ込められ、あるいはペット扱いされて、人々の侮蔑と好奇の視線に晒されながら、あさましい姿を晒すしかない。次第に狂っていく二人の現実。異形の快楽に満ちた欲望世界から二人は逃れることができるのか? |